占い研究会

シャーマンは占い師?

 シャーマンとは、日本語でいえば、祈祷師や巫などの神職のことですが、日本では神職者をシャーマンとは呼びません。日本でシャーマンと呼ばれるのは恐山のイタコや、沖縄のユタなど、民間信仰に根付いた占い師がシャーマンと呼ばれることが多いため、シャーマンといえば占い師というイメージが強いようです。また、狐憑きなどと呼ばれる憑依状態となった人、管狐や犬神に憑依された状態の人もシャーマンと呼ぶこともありますし、それらを操る力を持った人をシャーマンです。その他には呪術をおこなう人や、巫女をシャーマンと呼ぶこともあります。

 占いを行うシャーマンもいますが、基本的にシャーマンは、神様や霊的なものと交信する、特殊な力を持った人の事になります。ですから交信する対象によって様々なシャーマンが存在することになります。また、シャーマンというのは、もちろん日本だけのものではありません。宗教があるところ、シャーマンはどこにでも存在し、今も生き続けています。ゾンビでも有名なブードゥー教の呪術医は、怖い宗教のようなイメージがありますが、ブードゥー教も日本と同じ多神教でいい神様もいれば怖い神様もいます。

 シャーマンと呼ばれる人達が信仰するものは、経典がなく原始的な宗教とされることが多いのですが、原始的ではない宗教が洗練されたものとは限らず、「原始的ではない宗教」というのは、単純に信者が多く、強い勢力を持っているだけの場合もあります。